2014.11.19
  • スキンケア

肝斑はスキンケアじゃ治らない?シミと似てる肝斑の見分け方&改善法

アイキャッチ
肝斑(かんぱん)とはシミの1つです。しかし、通常のシミは紫外線を浴びることでできますが、肝斑は紫外線に当たらなくてもできます
そのため、紫外線対策をしっかり行っていてもできるのが肝斑の特徴です。また、通常のシミ対策の美白スキンケアでは消すことができません
では、通常のシミとは異なる肝斑とは一体どんなものなのでしょうか。

肝斑とは?

肝斑の大きな特徴は、左右対称にほぼ同じ大きさ、形でつくられることです。両頬や額、下あご、上唇のあたりによく表れて、輪郭がはっきりしない形で広範囲に広がっていきます。ただし、目の周囲にはできないのも特徴です。
肝斑は日本人の皮膚に表れやすく、皮膚の色が浅黒い人ほど表れやすいといわれています。
また、30歳から40歳の方に発症することが多いです。肝斑は50歳代後半まで表れ、60歳代以降ではほとんど表れません。

肝斑の原因

肝斑はシミとは異なります。では、そもそもシミはどのように表れるのでしょうか。

シミの原因

シミは主に紫外線に当たることで表れます。紫外線に当たると、肌を守るためにメラニンが作られます。このメラニンこそがシミの原因です。
表皮が紫外線を浴びるとメラノサイトという部分に信号が送られます。このメラノサイトでメラニンは生成されます。多少のメラニンであればターンオーバーによってアカとなり肌からはがれ落ち、シミにはなりません。
しかし、長時間、または強い紫外線を浴びるほどメラノサイトの数が増えるため、その分生成されるメラニンは活発になります。生成されるだけ生成され、ターンオーバーによってはがれ落としきれないメラニンの色素沈着が進むことで、シミになります。

肝斑の原因

シミに対して肝斑は、女性ホルモンが影響していると考えられています。妊娠やピルなどの経口避妊薬の服用によって表れることがあるためです。
妊娠時に表れる場合は、妊娠2ヶ月から3ヶ月頃に表れることが多く、どんどん色が濃くなっていきます。ただし、出産後には徐々に薄くなることもあります。
また、精神的なストレスも原因とされています。ほかにも洗顔やマッサージなど、肌に直接刺激を与えるのも原因になります。

さらに、肝斑は紫外線に当たらなくてもできますが、紫外線自体は肝斑の原因の一つです。紫外線に当たりやすい部分に肝斑はできやすく、また紫外線に当たると肝斑は悪化します。

肝斑の治療法

肝斑の場合は、メラニンやメラノサイトに働きかけるシミ治療のレーザー治療やケミカルピーリング、紫外線予防だけでは効果が不十分です。それどころか、レーザー治療は肝斑を悪化させる原因となります。

最適な治療法は内服薬

肝斑を治療するには、トラネキサム酸の含まれた内服薬を使用する方法があります。
トラネキサム酸は一般用医薬品として初めて肝斑の改善が認められた成分です。トラキネサム酸は色素沈着抑制効果がある人工合成されたアミノ酸の一種です。炎症を引き起こす生体内の酵素を抑制する抗プラスミン作用を持っているため、喉の腫れや口内炎を治療する薬、また歯磨き粉など幅広く使われている実績があります。

このトラネキサム酸が主成分の「トランシーノ」という内服薬を服用するのが効果的です。内服薬なので、有効成分を血流にのせて皮膚のいたるところまで届けるため、表皮の深い部分にあるメラノサイトに高い効果を発揮します。8週間の継続服用で肝斑に対して高い効果が認められています。

トランシーノ
http://www.daiichisankyo-hc.co.jp/

外用療法

内服薬以外にも、肝斑に効果的な外用療法があります。アルプチンや天草の油性抽出エキスが効果的といわれています。これらは皮膚の角層にあるバリア機能を通過してメラノサイトに到達し、効果を発揮します。

さらに必要に応じて、光治療やビタミンC誘導体イオン導入、高濃度のハイドロキノン処方など方法はさまざまです。内服薬の治療で不満が感じられる場合、皮膚科で相談しましょう。
ちなみに、治療効果は4週間から5週間後に現れます。

肝斑の予防法

肝斑を予防するためには、まず紫外線対策を行ってください。紫外線に当たっていなくても肝斑はできますが、紫外線は肝斑を悪化させるの原因の一つです。
しかも、紫外線は肝斑だけでなくシミ全般の主要原因になるため、年間を通して紫外線対策を万全にしましょう。屋外に出るときは帽子や日傘、サングラス、UVカットの化粧品を用いるようにしてください。UVカットは屋内にいるときも怠らないようにしましょう。

肝斑は精神的ストレスや女性ホルモンのバランスも原因と考えられているため、規則正しい生活やバランスのよい食事を毎日心がけてください。

肌への刺激は厳禁

肌に刺激を与えると肝斑に悪影響を及ぼします。そのため、肌に合わない化粧品は使わないでください。肌に違和感のある化粧品を使用し続けると、肝斑を悪化させる可能性があります。

化粧品だけではなく、肌に物理的な刺激を与えるのもよくありません。強い力で洗顔したり、マッサージをすると肌に対するかなりの刺激となります。

肌への刺激といえば、レーザー治療も肝斑には危険な行為です。シミ治療をするために安易にレーザー治療をすると、肝斑が悪化する恐れがあります。
シミは複数の種類が同時に発生している場合もあるため、レーザー治療を施す場合は、まず肝斑を治した後で、レーザー治療が効果的なシミの治療に専念してください。

まとめ:なかなか消えないシミは肝斑を疑って!心配なら皮膚科へ行くのも◎

肝斑は珍しいシミでは決してありません。肝斑の特徴を理解して、予防や治療に取り組んで美肌を手に入れましょう。

【あわせて読みたいオススメ記事】

▶シミソバカスが気にならない!シミ ソバカスを目立たなくさせる裏技3選!

▶気になるそばかすを、綺麗に治すコツと5つのポイントを教えます!